AGA治療薬に新しい内服薬登場

近年ではすつかりメジャーな言葉となりつつあるAGA(AndrogenicAlopecia男性ホルモンによる脱毛)、市販の育毛剤で治療するだけでなく、病院等で内服液を購入するということが定着してまいりました。今までは、フエナステリド(商品名プロペシア)しか選択肢がありませんでしたが、この度、デュタステリド(商品名ザガーロ)という今まで以上に、効果が期待できる薬が販売されました。これらの薬は、AGAの原因のひとつと考えられている『ジヒドロテストステロン(DHT)』という男性ホルモンの産生を阻害し、ヘアサイクルを正常に近づけることで発毛を促進します。その結果、太く長い毛が増えるのです。

AGAのヘアサイクル

DHTは、髪の毛の成長期を徐々に短くします。そのためGAGでは髪に毛が十分に成長しないまま退行期を迎え、髪の毛が次第に細く短く薄くなります。

今のところ大きな副作用は経験して降りませんが、副作用に際して注意することは以下の通りです。

  1. 医薬品などで医師の処方箋がないと薬局で購入できません。その際、健康保険は使えませんので自費診療となります。
  2. お薬の値段は、フェナステリドが1日約256円(後発医薬品有り)、デュタステリドが1日310円ですが、その他医師の診察料と処方箋代、薬局での調剤料が別途かかります。(月に1万円~1万3千円程度が目安です)
  3. 飲んだらすぐに効果が出る薬ではありません。個人差はありますが半年程度で少し抜け毛が減ったかなあという程度で、発毛が実感できるには数年かかると思われます。最初は、これ以上男性型脱毛を進行させないために飲むくらいの気持ちが必要です。
  4. 発毛したからといって、内服をやめるとまたもとの状態に戻るのでエンドレスの内服が必要です。
  5. 女性や子供は服用しないでください。特に妊娠している女性は、薬剤に触れるのも控えてください。男子胎児の生殖器等の発達に影響をおよぼすおそれがあります。
  6. 前立線癌のPSA検査を受ける方は、数値が低くなる可能性がありますので、必ず担当医師にお知らせください。

◆気になる方は、一度皮膚科医に相談を。